東日本大人災から1年。
大きな被害にあった、気仙沼市出身の脚本家・西村昌子さんと作った絵本「天国の図書館」を、気仙沼市の気仙沼市本郷アーバンホールで、朗読会を開きました。チェリスト&尺八演奏家のウベ・ワルターさんの音楽とともに私が朗読をしました。こどもたちにはプレゼントで「天国の図書館」を50冊用意して、すべてボランティアでの活動です。
宮城県気仙沼市発行の「三陸新報」
西村さんのもとには、津波で被災された方々からの連絡やお手紙が届けられます。
なかには、目の前で子供が津波で流されてしまったお母さんからの手紙。
その方は「天国の図書館」を開いては、元気を出されてるそう。
西村さんと、本当に絵本を出して良かったね、と言ってます。
ちっちゃなこの絵本が、少しでも力になったら・・。
記事は、「あの日から1年。慰められる程の時間ではないが、少しづつ穏やかな時間を取り戻したい」と締められてます。
天国で新しい本(=体)をもらって、つぐみとなって戻ってきたノエル。
壊れてしまった大切な心が、新しい生命となって、少しづつ戻ってきますように・・。
~天国の図書館に添えて~
このたび、脚本家の 西村昌子さんとの絵本「天国の図書館」ができました。
西村さんとの出会いは、2007年に開かれた国立での個展に、ふらっと
立ち寄って下さった事がきっかけでした。
上品で、それでいて力強いパワーを放った方だな、と思ったのが 第一印象です。
個展の後、西村さんは、私をお家へ招いて下さいました。
お家の玄関先から、まるで絵本の中に入ってしまったかのようでした。
お部屋の中も、アンティークの家具や雑貨が並び、配置やカラー すべて細やかに彩られ、どんなに小さな物も それぞれに 思い出が詰まっていて、西村さんの愛が注がれています。生活そのものが、美しく表現されたARTのようです。
以来、西村さんのお家にお邪魔しては、暖かいおもてなしをして下さり、お話に 花を咲かせました。 旅の話、人生観、恋の話・・・色々な事をお話します。 年齢差46歳のお友達ね、なんて言っております。 その中で、西村さんは子供のように愛していた、ノエルという愛犬を亡くされた 時のお話を して下さいました。 私も、大好きだった愛猫が 亡くなった時の 悲しみは、今でも 胸の奥から 込み上げてきます。 西村さんの 苦しさに すごく 共感し、まだ ノエルは このお部屋の どこかにいるうような気もしました。 そして、西村さんは、ノエルのお話を書いたら、私に絵を描いてほしいと 言って 下さいました。 そうして、送って下さったお話が「天国の図書館」です。 ノエルは、雲の上の 天国の図書館で、ちがう本(=体)を選び、新しい命となって 戻ってきます。 小鳥となってお庭に やってくるという表現は、西村さんらしい、 やさしい 愛情に満ちています。 本にする際は、机の上に 置いてあるノートのような、いつも傍にあって、ふと 開けれるような 形にしようと 西村さんのアイデアで、このスタイルになりました。 「天国の図書館」が、見て下さった方の 心の傍に置かれ、なくしてしまった大切な ものが、新しい生命となって戻ってきますよう、愛の引き出しになる事を 願っております。
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